アイデア次第で広がるRedmine活用術
Redmineは主にタスク管理に使われますが、Redmineには豊富な機能が備わっているので、それ以外にも様々な運用をすることが可能です。
◇障害管理として利用する
テストで発見された障害をExcelで管理しようとすると、様々な問題が生じます。例えば、Excelに入力するのを忘れたりすると、担当者間でやり取りしたメールにしか作業履歴が残らず、プロジェクトリーダーに最新状況が伝わらなくなったり、報告書作成に手間がかかったりします。障害修正や検証といったワークフロー等も複雑になりがちです。
Redmineであれば、障害情報をチケットに集約することで、障害検証情報の記録も容易になり、ワークフローの制御も可能になります。チケットの集計機能を使えば多種多様なレポートが簡単に作れますし、ロードマップ機能でリリース管理もできます。
◇課題管理として利用する
プロジェクトが進行すると、様々な課題が顧客や別チームなどとの間でやり取りされますが、これをExcelで管理するのは大変です。過去に解決した問題の検索もやりづらいし、報告書作りにも時間を取られます。課題が50個、100個と増えてくれば、放置される課題も出て来ます。
Redmineであれば、課題をチケットに登録し、回答をチケットのコメントに記録するようにすれば、課題のライフサイクルをすべてチケットに集約できます。さらに顧客からの問い合わせ対応に用途を拡張してヘルプデスク管理を行ったり、チケット集計機能を使って課題の傾向分析をすることも可能です。
◇ヘルプデスク管理
ヘルプデスク管理では問い合わせメールの管理が煩雑になりがちです。メールが一度に大量に届くと、対応漏れも起こりやすくなります。また、メールでは返信するたびに本文が長くなり、履歴を追うのが大変です。さらに、問い合わせから商談や打ち合わせが発生しても、作業の連携が悪いとビジネスチャンスを逃すこともあり得ます。
Redmineをヘルプデスク管理に使えば、「メールによるチケット自動登録」機能によって送受信の記録がRedmineに集約され、問い合わせ管理がしやすくなります。返信内容はチケットのコメントに記録されるので、過去の履歴の追跡も容易です。チケットのステータスを利用すれば対応漏れもなくなりますし、派生した商談や打ち合わせも関連チケットで管理できます。
◇ITILに準拠したシステム運用保守
保守作業で生じる様々な管理資料や、障害の検知からリリースに至るまでの作業連携は、Excelと相性が悪いと言われています。手順書などは様々なソフトで作られるので、それらの情報が資産化できないという問題もあります。
Redmineであれば、保守チームのすべての作業をチケット管理に一元化することが可能になります。ITILを遵守する場合は、各プロセスにRedmineを適用します
他にもサーバ資産管理などにも威力を発揮します。Redmine活用のポイントは、
①業務のどの部分をチケット化するのか
②チケット管理に向いている業務はあるのか
この2点を考えてみることです。