24時間365日、システム運用・保守の現場には問合せが入ります。
システムに何らかの異常が見られた場合、監視システムからの通知以外にもシステムを使用しているクライアントや顧客・社内の他部署などからメールや電話、チャットなど様々な形で問合せがあります。
また、システム自体は正常に作動していても操作反応が通常より遅いなど、監視システムでは感知しづらい異変の問合せも含めてインシデントとなります。
システム運用・保守の現場では、監視システムなどを駆使して、可能な限り効率よく問合せ対応や、最短のダウンタイムとなるようにシステム障害復旧にあたりますが、日々より良い方法を模索しています。
では、具体的に上記のような現場が抱えている課題を効率的に対応するには、どうすれば良いでしょうか。
サポート現場で起きる課題
サポート現場では、複数の担当者がシフトを組んで作業をすることがみられます。必ずしも最初に問合せを受けた担当者が最後まで対応するとは限りません。担当者毎に業務スキルも異なる為、内容によっては、複数の担当者が対応に当たることもあります。
少人数で問合せ量もさほど多くない現場では、Excelなどを用いて管理している場合もありますが、Excelでの管理では、どのデータが最新のものかわからなくなったり、他の担当者が更新中にファイルの書き込みが出来ない等ファイル共有の手間をはじめ、手動更新になるため入力漏れが起こりやすいこと、ファイルが破損しやすいなど、長期的に見ても問合せ管理にベストな選択肢とは言えません。
問い合わせの件数が少なく、少人数で対応している間は、Excelでの管理も可能ですが、システムの範囲・規模が拡大し、それに伴い対応人数が増えシフト勤務などを行うような環境では、上記のような理由からExcelなどではとても賄えません。
現場で正確に問合せ内容が共有されていないと、何度も発生している内容にもかかわらず、手間取り、対応の遅れにもつながります。結果的にクライアントや顧客からの信用を失うことや場合によっては長期間のシステム停止など社会的に問題となるようなリスクにも発展しかねません。
以上の理由から、システム運用・保守の現場には、その現場に合った適切なインシデント管理システム導入が必要となります。
問合せシステムで作業の効率化をする方法
問合せシステムで作業の効率化をするためには、まず問合せ内容や経緯・対応内容と言った情報を一元管理し、共有することが重要となります。
担当者の数が多くなるほど、どの様な問合せが、いつ・誰からあり、どんな対応をしたのかの情報を蓄積し、いつでも、その情報にアクセスできるようにします。
次に、ワークアラウンド対応から問題管理を経て既知となった作業は、対応マニュアルとして作成しておく必要があります。問合せ対応を担当者ごとの経験・スキルに全て頼ってしまうと、俗にいう属人化することになり、現場全体のレベルアップにはつながりません。
また、よく質問される内容であればFAQを提供し、質問者自身で参照し解決してもらうことで、問合せが来る件数を大きく減らすことが出来るので、効率化の観点で非常に有効な手段となります。
問合せ管理システムの種類
さまざまな企業が、色々な特徴を持つ問合せ管理システムを提供しています。
その一部を見てみるとメール・電話・監視システムからの通知などに対応したもの、チャット機能やSNS通知にも対応したマルチチャネル対応のもの、情報の集計や閲覧権限の設定・FAQ作成などにも強みを持ったものなどがあります。