メールの受信トレイをToDoリストにしていませんか?

運用管理

業務・プライベートをシンプルにするための基本的考え方

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統合管理運用ツールの管理者でなくとも、膨大なメールを管理するのに苦労している方は多いと思います。しかも、よく考えてみれば、メール以外にも日々膨大な情報が送られてきてはいないでしょうか。PCに届くメールはもちろん、携帯電話やスマホに届くメール(PCと連動していることもありますが)、紙媒体、留守番電話のメッセージ、ブログやSNSからの通知、ニュースアプリからの通知など、実に様々なメッセージが私達の日常には存在します。

こういった“メッセージをチェックする必要があるもの”は、すべて「受信トレイ」と考えてみましょう。すると私達はいかに多くの「受信トレイ」を使っているかがわかります。何のルールもなく「受信トレイ」を使っていれば、早めに対処すべきものが埋もれてしまったり、対応を忘れてしまったりするでしょう。私達がメッセージに対して効率良く対処するには、ルールを決めておくことが大切なのです。

一方で、仕事でもプライベートでも、「やるべきこと」を管理するためのツールとして「ToDoリスト」があります。ToDoリストはPCにもソフトがありますし、スマホやタブレットでも使えます。もちろん、メモ帳スタイルのものもありますね。

「受信トレイ」とToDoリストは別物です。ところが、意外にうまく使い分けられていない場合があります。その原因は、「受信トレイをToDoリストにしているから」なのです。特にメールでは、この傾向は顕著です。

最近のメーラーは多機能化しています。例えばGmailでは、重要なメールにスターを点けられますし、サードバーティーのメーラーを組み合わせれば、重要なメールを常に表示しておくこともできます。プライベートな目的であれば、「気になること」や「これからすること」のメールを残しておけば、ToDoリストの代わりになりそうです。

しかし、ビジネス用途を考えると、このやり方はお勧めできません。あっという間にスター付きのメールがたまってしまい、混乱するのがオチだからです。ポイントは、処理が必要なタスクは別のToDoリストに記入すること。ToDoリストには「○○のメール参照」と書いておけば、細かい内容はいつでも検索できます。メールそのものはアーカイブしてしまえば、受信トレイには残りません。後は、ToDoリストに書き込んだ内容に注力すれば良いのです。

この考え方は、メール以外の「受信トレイ」でも同じです。Web情報を後で使うのであれば、リーディングリストやEvernoteを利用するのも良いでしょう。

ただし、もう一つ注意点があります。ToDoリストはできるだけまとめましょう。最近は複数のデバイスで同期できるアプリも増えたので、簡単に実現できるはずです。Webやメールと連携できるToDoリストアプリも増えていますが、複数のアプリを使った結果、どのリストに書き込んだのかわからなくなっては本末転倒。まずはメッセージを受け取るだけの「受信トレイ」とToDoリストをきっちり分けることから始めましょう。

(参考:『減らす技術』レオ・バボータ著、ディスカヴァー・トゥエンティワン刊)

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